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December, 2011

シチリア、タオルミーナ『現代の神話』展 紹介文

日本人マエストロ、安田侃の霊妙な物体とモニュメンタル彫刻が、タオルミーナの素晴らしい街との必然的な繋がりを見出す。 国際的に著名なこのアーティストの作品、世界的に知られている禅の哲学と生命の起源を示す、印象的で調和がとれたブロンズと大理石の彫刻が、いまだ神話の雄々しいエコーが響く ギリシャ・ローマ劇場の崇高な遺跡の中、古代都市の大聖堂、パオラの聖フランチェスコ旧教会、歴史的街の中心部、そして有名なホテル・メトロポールに収まり、 「天」と「地」を繋ぐべく、精神的・文化的道程を描き出す。彼の経歴と主張とともに、安田の力強い作品に表現された「現代の神話」が最古代・原始時代へと遡るに当り、 タオルミーナはゆえに理想的な地となる。


写真:Taormina

タオルミーナとシシリー全体に人を呼び寄せる素晴らしい試みともなるこの展覧会は、形態と思考の調和に結びつく関係において、内と外、内部と外部の間の連続的、 ほとんど衝動的対話の探求として特徴づけられる。パオラの聖フランチェスコ旧教会は、空間に適切に配置された小作品の魅力的道程を提供する。エネルギーの流れは外へと広がり、 魅惑的なコルソ・ウンベルトからギリシャ・ローマ劇場にいたるまで、芸術作品へと形作られた液体のブロンズから生まれたモニュメンタル彫刻が点在する道程となる。 大理石とブロンズの小作品で表された同じフォルムが創造の概念を伝える教会内部は、「内部」、熟考、生成行為という観念を反映し、一方の外部は生命との対話を描き出す。 あたかも自然そのものによって生み出されたその写しのように、安田侃の作品は自然に、また当然のようにその環境と「融合」している。


「非物質」の東洋文化から始まり、シシリーの本質へ至る道程の終わりに目を閉じてみるならば、身も心も奇跡的に結ばれる。アーティストに操られ、その意思に「沿った」作品を通じ、 「内」と「外」は空間の中で全き完全性を達成する。


ブルーノ・ムナーリが安田侃の作品について述べたように、「何も表象しない芸術作品は、あらゆるものを内に込めている。そこにはただ一つの『意味』があるのではなく、時に十万もの刺激がある。」



IL MITO CONTEMPORANEO掲載文の和訳です)

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